エネルギー自由化時代の「総合エネルギー企業」としての挑戦

  • 東京ガス株式会社
  • 常務執行役員
  • 岸野 寛 様

「フリースタイル採用」の導入で、業界に風穴を開けたい

南:歴史上、例を見ない業界変革のなかで、活躍する人材も多様になるでしょう。人材採用の戦略はどのように考えていらっしゃいますか。

岸野:業界変革が進むなか、社会を支えることに加えて、大きな変革を起こすことも求められます。そこで、「自ら切り拓き、変えていくことを楽しむ」特性を持った人材をいかに採用するかということにチャレンジしています。そのため、「東京ガスなんて興味がない」という人材にも目を向けた採用活動を行っています。

中途採用で力を入れているのは、新たなエネルギー戦略に向けた、業界の知識を持った即戦力人材の採用です。われわれが掲げた、2018年度から2020年度の中期経営計画のキーコンセプトは「GPS(ガス&パワー+サービス)×G(グローバル)」です。例えば、「P」にあたる「パワー」に関していうと、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギー事業の拡大は欠かせません。これまでの東京ガスにはいない経験・知識を持った専門性の高い即戦力人材が、新たなエネルギー戦略の推進には必要なのです。

また、新卒採用については、2017年より「フリースタイル採用」という枠を設けました。従来の選考プロセス方法とは異なり、60分間のプレゼンテーションのみで採用を決めるチャレンジングな取り組みです。まだ始めて数年ですが、これまでに合計7名の社員がフリースタイル採用で入社し、当初の狙い通り、さまざまな経験と多様な価値観を持った学生を獲得できました。社員相互の交流を通じ、社内でどのような化学変化が起きていくのかが楽しみです。

南:興味深い取り組みですね。彼ら、彼女らが事業にどんなインパクトを今後与えていくのか、私も注目していきたいです。そして今や、特に中途採用領域においては、あらゆる業界において「本業とは違う領域で活躍していた人材」を獲得すべく、採用競争が激化しています。技術革新が猛烈なスピードで進み、かつては30年かかっていたイノベーションが5年で実現されていくような時代です。新入社員とその育成に関わるリーダーや既存社員のあり方を変えていかなくては、ビジネスのスピードが追いつかないでしょう。「採用」も大変ですが、多様な人材の入社後の「育成・マネジメント」もまた、あらゆる現場のリーダーたちを悩ませています。

岸野:まさにその通りですね。どのような専攻やバックグラウンドであれ、当社の事業の根本になるのは公益性であり、時代がどう変化しようとも責任感と使命感は欠かせない要素です。一方、変化の激しい時代のなか、従来のやり方にとらわれずに新しいサービスを生み出し、既存の事業を改革していくことも求められます。つまり、これまで以上に多様な人材が必要であり、お互いの多様性を認め合える環境が重要になってきています。各社員の強みや個性を伸ばし、業務を通じて成長できるフィールドを整備しつつ、今後の事業で必要不可欠なデジタル人材やグローバル人材を育てるために、研修をはじめとする人材育成制度の強化も進めています。また、生き生きと能力を発揮できるよう、多様な働き方の推奨に取り組んでいます。

 

CATEGORY

SHARE

FACE BOOK TWITTER はてな