「地域」と「お客さま」へ尽くす、世界一のバリューリテーラーへ

  • ウォルマート・ジャパン・ホールディングス株式会社/合同会社西友
  • 執行役員 SVP CHRO
  • 黒川 華恵 様

いかなる時代も、戦略の中心にいるのは「人」

南:2019年6月の新事業計画を発表した際に、「株式再上場を目指す」ことも表明されましたが、この大きな目標に向けて、どのような価値観やマインドを持っている方とともに、取り組んでいきたいですか。

黒川:ウォルマートでは、「お客さまのために尽くす」「すべての人を尊重する」「常に最高を目指す」「倫理観をもって行動する」という4つのバリューを定めています。そのなかでも、私たちが最も大切にしている「お客さまのために尽くす」というバリューに対し共感していただける方と、事業成長やその先の株式再上場という目標にまい進していきたいですね。私たちのビジネスがなぜ成り立つのかというと、それはたくさんのお客さまが日々お買物をしてくださるからです。このことを胸に刻み、常にお客さまや地域へ感謝をしながら、行動する必要があります。

南: 4つのバリューのうち、「お客さまのために尽くす」「すべての人を尊重する」という、「人」に関するバリューが印象的でした。御社が「人」に重点を置いて戦略を立てていることが伝わります。

黒川:おっしゃるとおり、「人」は当社にとって重要な位置づけであり、どれだけテクノロジーが進化しても、私たちのビジネスは、商品を購入いただく「人」がいなくては成り立ちません。イノベーションを生み出し続けるには、手段として「テクノロジー」をうまく取り入れながらも、常に「人(お客さま)に喜んでいただけることは何か」を追求し続けるモチベーションが重要であると考えています。

そのためには、バリューや行動指針の制定だけでなく、行動を振り返る評価制度も必要です。そこで、ウォルマート・グループでは、「タレント・ダイヤモンド」という評価基準を取り入れ、運用しています。

タレント・ダイヤモンドは、「アビリティー(より戦略的かつ実践的に考え、周囲と効率的に進めるための業務遂行能力」「アジリティー(新しい環境や困難な状況下における迅速な対応力やネットワーク構築能力)」「アスピレーション(高みを目指し、自己を律し、周囲を巻き込み物事をリードする力)」の3つから構成されています。日本では2018年から一部のマネジメント層を対象に導入を開始しました。その結果、この基準を用いることで、やる気に満ち、努力をしている社員の行動を、適切に評価できるようになりました。

南:参入障壁が決して高くはない小売業でありながら、なぜウォルマートは世界をリードし続けていられるのか、またその強さはどこにあるのかと思っていたのですが、いかなるときも戦略の中心に「人」を置かれているからなのだとわかりました。社会の変化に合わせて、事業の戦略だけではなく、それを実行する「人」の評価制度も日々アップデートされているからこそ、「人」「組織」「事業」すべてのベクトルを合わせて走れる。また、アップデートするスピードも世界トップクラスなのだろうと感じます。

黒川:まさに、目まぐるしく社内は日々変化していますね。現在社内では「アジャイル」という言葉がよく使われていますが、変化に対して素早く、そして変化を楽しみながら柔軟に物事を進めていける方が活躍できると思います。

また、「人」を大切にする会社であるという点でもう一つ特徴的なのは、ウォルマート・グループでは、正社員、メイト社員(パートタイム社員)から役員まで、ウォルマートで働くすべての人を「一緒に働く仲間」という意味をこめて「アソシエイト」と呼んでいることです。これは、ウォルマートの創業者であるサム・ウォルトンからの伝統で「Ordinary people joined together to accomplish extraordinary things. / Our people make the difference. (どこにでもいるような人が集まって、誰にでもできないようなことを成し遂げた。/ 人が違いをつくる。)」がウォルマートという会社である、という強い思いを表しています。多様な社員がお互いを尊重し合いながら、一人一人が「自分がこの会社にいる意味」を実感してもらうことが大切だと考えています。

 

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